〒164-0001 東京都中野区中野2-19-2 リードシー中野ビル3F-02(中野駅南口徒歩5分)

受付時間
平日9:00~17:00

定休日

土曜・日曜・
夏季・年末年始

お気軽にお問合せ・ご相談ください
※営業電話はご遠慮ください

070-8365-1078

正社員として雇用契約を締結しながら業務委託契約もできる?

成長してきた従業員に新たな仕事を任せたいが、従業員側から「この仕事は業務委託で受けたい」と申し入れがあった。
同じ会社と雇用契約と業務委託契約を締結することはできるのか。

多様な働き方が注目される中、このような質問も増えてきています。
今回は「同じ会社と雇用契約と業務委託契約を締結することができるのか」についてみていきます。

 

きちんと線引きできるかがポイント

「同じ会社と雇用契約と業務委託契約を締結することができるのか」について、結論からいうと

不可能ではないが、契約内容によっては現実的ではない

です。

雇用契約と業務委託契約は性質が全く異なる契約です。
雇用契約は会社の指揮命令下で業務に従事する働き方、
業務委託契約は自身が裁量を持ち業務を行う働き方です。

雇用契約の仕事内容と、業務委託契約の仕事内容が全く別物であれば成り立つ可能性があります。
しかし、雇用契約の仕事内容と業務委託契約の仕事内容が同じである、または近しい場合は

・業務委託契約の仕事については本当に指揮命令を受けないのか
・業務委託契約の仕事については正社員としての勤務時間に行わないのか

といった疑義があります。

例えば、雇用契約では人事の仕事を、業務委託契約ではシステムエンジニアの仕事を行うとします。
この場合、両者の仕事内容は被らないので、18時(定時)までは人事部長の指揮命令下で人事の仕事をして、夜帰宅してからシステムエンジニアの仕事を行うことで切り分けることができそうです。
しかし、雇用契約では人事の仕事を、そして人事の仕事の中でも給与計算業務だけを業務委託契約すると完全に切り分けることは難しいと言えます。
なぜなら、人事の仕事の一環である以上、給与計算業務の責任者は人事部長であり雇用契約上の指揮命令者と同じだからです。
雇用契約上の勤務時間であっても、人事部長から給与計算業務についての指示を受けたり、勤務時間中に給与計算に関わる業務を行う可能性があります。
そうすると自身に裁量があるとは言えず、指揮命令を受けて業務に従事する労働者性が強いと判断される可能性が高いといえます。

健康への配慮も必要

雇用契約と業務委託契約で仕事内容を明確に分けたとしても、会社には従業員への安全配慮義務があります。
正社員としてフルタイムで働く+業務委託契約の仕事もお願いする場合、疲労が蓄積しない程度の業務量にする必要があります。
業務委託契約は働き手に裁量のある働き方ではありますが、正社員として雇用している従業員である以上普段の仕事量は知っているはずで、プラスでどの程度働くと過労死ラインになるかというのも把握できるはずです。
この状態で適切な業務量にしておらず、従業員が心身の健康を損なってしまった際には会社としての責任を問われる可能性があります。

就業規則上の矛盾はないか

就業規則上「副業・兼業は原則禁止」と定めている場合は、矛盾が生じる可能性があります。
業務委託契約は個人事業主なので、正社員として働いている会社との契約であっても副業・兼業に該当します。
就業規則上禁止されている副業・兼業が、他社と雇用契約を結ぶものに限定されていれば抵触しないですが、副業・兼業全般が原則禁止の場合は矛盾が生じます。
許可制であっても、普段は許可しないのに、会社と業務委託契約を結ぶときだけは許可されるという運用だと従業員の不満の種になるかもしれません。
会社として矛盾のない体制に整える必要があります。

正社員として仕事を任せることが無難

正社員として働いているのに、一部の仕事については業務委託契約にしたいというのには何かしらの理由があると思います。
制度上は不可能ではありませんが、労働者性が認められてしまう危険性があるならはじめから正社員としてお仕事を任せた方が無難です。
 

例えば、「家庭の都合上どうしても会社にいられる時間が限られてしまうので一部を業務委託契約にして自宅でやりたい」という場合には、在宅勤務を認めることで解決できます。
中には「収入を上げたいので給料とは別に報酬が欲しい」ということもありますが、給与は会社の制度に則って上がるものであり、個別に仕事を与えることで対応するものではありません。
また、一人にそれを許すと他の人も続く可能性がありますし、そもそもそこまで任せる仕事があるのかという問題もあります。

これはほんの一例ですが、まずは業務委託契約をしたい理由を洗い出して、本当に雇用契約のみでは難しいのか検討した方が良いと言えます。

 

労務問題にお困りなら

「業務委託契約をしたいのだけれども、この条件で本当に大丈夫かな...」
「本人から業務委託に切り替えてほしいとお願いされたけれども気を付けるポイントは?」
「そもそも雇用契約と業務委託契約の違いって何だろう...」

など業務委託契約の判断についてお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

その他の労務についてもお困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。

 

関連するページのご紹介

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
※営業電話はご遠慮ください
070-8365-1078
受付時間
平日9:00~17:00
定休日
土曜・日曜・夏季・年末年始

お気軽にお問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約
※営業電話はご遠慮ください

070-8365-1078

<受付時間>
平日9:00~17:00
※土曜・日曜・夏季・年末年始は除く

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

就労ビザ専門行政書士
行政書士オフィスウィング

行政書士オフィスウィングのホームページもご覧ください♪

新着情報・お知らせ

2024/03/07
ホームページを公開しました
2024/03/06
「サービスのご案内」ページを更新しました
2024/03/05
「事務所概要」ページを作成しました

社会保険労務士
オフィスウィング

住所

〒164-0001 東京都中野区中野2-19-2 リードシー中野ビル3F-02

アクセス

中野駅南口徒歩5分

受付時間

平日9:00~17:00

定休日

土曜・日曜・夏季・年末年始